1周年という節目に、過去を語る

2024年07月01日

 LapisMemory-宇宙と貴方の軌跡-。

 私がそもそもこのMO要素をふんだんに詰め込んだ、ダイスとRPで楽しむこのジャンルでゲームを作ろうと思ったきっかけは、皮肉にもとあるDiscordサーバーのシステムに触れたからでした。 
 かなり完成されたシステムで、私がそれに触れた当時はその完成度に感嘆したのを今でも覚えています。
 ですが、あくまでもそのサーバーは「身内のためのサーバー」という部分を拭い切れず、その色を濃く感じれば感じるほど、身内ではない一般ユーザーはただの観客にされ、身内贔屓を感じずにはいられない状況に立たされる。捌ききれるわけがないのに大人数参加型のシナリオを展開し、自分のお気に入りだけを目立たせることしかできないそれは、サーバーに入り浸れば入り浸るほど不快感を伴わずにはいられないものでした。
 TRPGでは御法度となる「確定ロル」も身内でないユーザーに対してあったことから傷心した方も多く、そのジャンルで楽しみたいのにその運営態勢があまりにも杜撰で、傲慢で、そして致命的。かつてそのサーバーで運営サイドに関わったことがある私が間近で見ていて耐えきれず、「それなら自分の世界で作ってみよう」と踏み切ったのがこのサーバーでした。

 世界観はこのホームページにあるように2006年から一次創作一本でいく宣言をしてから作り続けていた6つの世界と、はざまの世界でかつてコラボ用に存在した世界を使用。もともと学生時代に、自分の世界観をベースにしたゲームを作れたらいいなと思っていたので、ツクールRPGでなんとかできないものかと挑戦しましたが、プログラミングで挫折。やれ古くはVisualBasicや、ちょっと前ならSQLとかJavaとか触れたりはしたんですが、コマンドがちゃんと読み込まないと分からんのなんの、こっち方面だと私は才能ねえわと断念。小説ならと、なろうのサイトやカクヨムに投稿することはありましたが、当時転生モノが流行り出した頃だったため、私の作品は目に留めてもらえることがなく、一次審査で落ちてばかり。夢を諦めて自分の中だけで世界を完結させて、自分だけの世界で自分の子供たちを育んでいけばいいや、とすら思っていました。

 創作の世界に華が咲き出したのは、2013年のことでした。たまたま創作活動をしていた今の身内と出会い、自分の一次創作について語ったところ、彼は私の世界観を感動するほど気に入ってくれたのです。最初はお世辞だろうし、コラボでなりきり形式をやって、結末を書けたらそれで終わりだろうからさっさと終わらせよう――当時の私は、そう思いながら身内と私の世界……リクワイアを舞台にその物語を書いていました。だから期待なんてすることなく、終わったらまたゲームをする日常に戻るだけと思っていたのです。
 でも、そうはならなかった。彼は「続きを書きたい」と熱望してきたんです。当時の私は、驚きの声を出さずにはいられませんでした。あれだけ誰にも見向きされず、才能がないと落ち込んでいた自分――そんな自分に一人目のファンができた瞬間でした。

 その後は彼のおかげもあり、少しずつ世界は広がりました。ティアース、ミステラン、ディーワ・クアエダム、ディヴェロプ、ジャルダン、そしてディー・グレンツェ。2020年を迎える頃には、全ての世界の根幹が出来上がっていました。

 2020年はコロナ化の影響でesportsが着目され出した年で、私もその最先端に触れるようなお仕事をしていました。ですが、今はそのお世話になった会社も2022年でご縁が切れてしまい……その矢先に出会ったのが、このジャンルだったわけですね。

 2023年7月1日にオープンベータテストとして踏み切ったこのサーバーも、今は100人を切るどころか120人をキープしています。とはいえ、これでもテスターとして参加していただけていない方を10人以上は蹴っていますし、今後も蹴る人がいると思いますが(
 しかし、オープンベータテストから開始1週間以内に入っていただいた方がいまだに遊んでいただいていることもあり、本当に感謝してもしきれないほどの恩を感じています。このジャンル自体、マイナーなジャンルであることは自覚していますし、サーバーを大きくする意図はどちらかというとない(これに関しては、昨年に話したことがありますが改めてここに)ので、最初にお話した、かつてお世話になったサーバーとは方向性が違いますが……(あちらはとにかく人を集めて公認コミュニティサーバーを目指していたはずなので)
 ずっと遊んでいただける、楽しいと思えるサーバー作りを目指す。これは昨年から変わっていません。1年続くと思っていなかったですが、無事に続いてくれました。サーバーブーストも30を超えており、たくさんの方に期待していただけていることを噛みしめ、自分の世界観と子供たちを信じて、皆さんに恩返しできるようなコンテンツを提供し続けていけたらいいなと思います。

 最後に。

 私の物語を共に見届けてくださる皆様に、心からありがとう。

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