#Vの見た夢


「今日もご視聴ご来場ありがとうございましたー! また明日? 明後日? また配信しますので遊びに来てくださいねー!」

 VTuberは皆、各々の個性を持っている。明るくテンション高めのアイドル系からちょっとツンデレな感じを漂わせる女の子。普段はクールなのに素の声をさらけ出してしまうと大慌てするお茶目さんから、地球という星が気になってやってきた異世界人まで。その性格、姿、生い立ちなど語ろうと思えばいくらでも出てくる彼ら、彼女らの夢は、その数に等しく千差万別なものだ。ただ、皆が共通して想うことがあるとすれば。

「みんなに注目されたい」

「VTuberを通して自分を知ってほしい」

「楽しく交流したい」

 根本の想いは全てこの中に収まるのではないだろうか。そして皆が皆、各々の考えた方法で今日もまた誰かを楽しませようとしている。かつて『声』だけで配信されていた世界は、今や多種多様な存在によって彩られた世界へと変わったことは明白だ。

 だが時に共通する想いがあったとしても、知名度に直結することはほとんどない。努力という名の芽がいつになったら花開くのか。それは誰にも予想できず、誰にも知りえない事。だからこそ立ち止まってしまう者も少なくないだろう。

「こんなに頑張っているのに」

「楽しませたいのに」

「盛り上げたいのに」

 そう思い活動を諦めた者も少なくないだろう。大手のVTuberと呼ばれる者たちは続々と生まれ、時の人のように時代を駆け抜けていく。そのスピードに追い付けず、置いていかれるのではないかという焦燥感さえ覚えてしまうほどに。

 VTuber。あらゆる配信の先駆者(パイオニア)と私は考える。作品を世に知らせ、認知させ、盛り上げる最先端を行く存在。人間一人ひとりがかけがえのない存在であるように、VTuberもまた、一人ひとりがかけがえのない存在なのだ。そして、彼ら、彼女らはネットの世界に花を咲かせている。

 私の夢は、VTuberになること。小さな子供たちは、そう言う子も少なくない。夢になるVTuberは、第一の目標を叶えた時、次に見る夢はなんなのだろう。これを書く私は、VTuberではない。だが、もし私がVTuberになり夢を見るのならば。

 『誰かの現実にちょっとだけ笑顔を分け与えられる、そんな存在でありたい』

 『かつて見た夢』であり、これから見るかもしれない夢。VTuberの可能性はきっと、無限大に広がっている。

執筆:優月聖音
@ontei_mabaragi

無料でホームページを作成しよう! このサイトはWebnodeで作成されました。 あなたも無料で自分で作成してみませんか? さあ、はじめよう